キャスト

ミハエル(アレクサンダー・ツィルコフ)

ロシアのとる街の郊外で、娘と二人でひっそりと暮らす小説家。他人の記憶を消す特殊な能力を持ち、悩める人々の苦しい記憶を消している。その代わりその記憶をメモに書き写し、それをネタに小説を書いている。他人の記憶を消す特殊な能力を持ち、悩める人々の苦しい記憶を消している。

ミラーニャ(井上美麗奈)

絵を描くことが好きなミハエルの一人娘。ミハエルと行った動物園の絵を描いたが、ミハエルが覚えていない事を不思議に思っている。

ユリア(ユリア・アサードバ)

ミハエルの前に現れる謎の女。超記憶症候群の病気により、記憶を忘れることが出来ない。苦しい思い出も完全に覚えているため、過去に虐待を受けたトラウマをミハエルに消してほしいとお願いする。ミハエルと同様、記憶に関する特殊な能力を持ち、忘れた記憶を呼び起こす能力を持つ。

アリョーナ(イリーナ・ツィルコバ)

20年前に自分の不注意で息子を溺死させてしまい、その事を今まで、苦しんでいたが、ミハエルの噂を聞きつけ、その記憶を消してほしいと懇願する。

マキシム(デニス・ヤコベンコ)

街の郊外の軍施設の近くで、宇宙人に出会い、 恐怖に怯えている。その出来事を記憶から消し去って欲しいと、 ミハエルに頼む。

スタッフ

監督 井上雅貴

1977年、兵庫県生まれ。 日本工学院専門学校、映画科にて16mmの短編映画を製作し始める。 卒業後、MVビデオ、CM、TV番組などのディレクターをつとめ、 2005年に有限会社INOUE VISUAL DESIGNを設立。 映画編集として石井岳龍監督の「DEAD END RUN」「鏡心」に参加。 メイキング監督として数々の映画作品に参加。 映画制作のノウハウを多方面から学ぶ。 アレクサンドル・ソクーロフ監督のロシア映画「太陽」に メイキング監督として参加。ロシアに滞在し、ロシアの映画製作を学ぶ。 ロシアでの撮影を決意し、映画企画を進める中、 内容、撮影、共に商業映画の企画として難しい為、自主制作を決意。 いままで参加した映画の知識をすべて使い映画を完成させる。 今回が初長編映画デビュー。

監督からのコメント

10年以上前、映画メイキングとしてアレクサンドル・ソクーロフ監督の映画「太陽」に参加しました。今まで日本の撮影しか知らなかった私には、衝撃的な出来事でした。すべてのスタッフが美的センスを持ち、アシスタントの子でも監督に意見できる環境、自分の担当部署じゃなくても、他の部署の議論をしあう。映画文化をリスペクトし、良い物を作りたいという気持ちが表れていた撮影現場でした。私も少なからず映画に携わるものならば、いつかは監督したいと考えていましたが、作るならクオリティ、内容ともに高度なものをと考え続け、時が過ぎて行きました。日本で映画を撮るということも考えましたが、自主映画では納得するクオリティが保てると思えず、断念しておりました初監督するならスケール感があり、エンターテイメントなものを撮りたいと考え、ロシアでの撮影を決意しました。海外での自主映画、不安はいっぱいでしたが、制作体制、機材の選定、シナリオ、事件が起きた時の対処まで考え抜き、撮影を敢行しました。ロシア人の役者たちに相談するため、劇場に行ったところ、私も出演したいと言い出すぐらい協力的で、街の人たちも撮影場所を提供してくれたりと最初シネリオで想定していた規模をはるかに越えた撮影となりました。それはすべて映画文化ということに対するロシア人のリスペクトがあるからです。映画関係者だけでなく一般人も映画に尊敬の念を抱いているのです。文化レベルが高いというのはこういう事かと痛感しました。この映画はロシアでなければ成立しない作品です。自主制作で作られた作品ですが純粋に映画として楽しめるクオリティに仕上がりました。この映画をみなさんが楽しんでいただき、ロシアに少しでも興味を持っていただけたら幸いです。